
「副業でコンビニを持てたら最強じゃない?」
近年、副業解禁の流れもあり、
「本業は会社員のまま、コンビニを副業で経営したい」
という相談が急増しています。
店舗を持って家賃収入のように利益が出れば...サラリーマンの収入に「もう一本」の柱をつくれる。
そんな魅力的な未来を思い描く気持ちはよくわかります。
しかし結論を先に言うと、
コンビニ経営の副業は、かなり難易度が高い。
その理由を数字と現場のリアルから徹底的にシミュレーションしていきます。
副業コンビニ経営が難しい最大の理由は「労働量」
副業で一番ネックになるのが シフトの穴埋め問題 です。
本来、オーナーは経営に専念するポジションですが、実際にはバイト不足・深夜帯の欠勤などで店に立たざるを得ない場面が多数。
想定されるオーナー稼働時間(週)
- 最低:20〜30時間
- 平均:40時間以上(本業と同じ)
- 人手不足時:60〜70時間(ほぼ無休)
副業としては、現実的ではありません。
では実際、数字で見るとどうなる?
ここでは「週1〜2回の軽い労働で、月に10万円利益が出る」という夢シナリオが本当に成立するのか検証します。
▼店舗のモデル
- 月商:1200万円(業界平均)
- ロイヤリティ後粗利:約200〜230万円
- 人件費:120〜140万円
- 光熱費・廃棄・雑費:50万円前後
▼想定利益
月のオーナー手残り:10〜40万円
ここだけを見ると、「副業でもいける?」と思いがちですが、
ポイントはここ👇
手残りの前提条件が、オーナーが現場に立つこと。
もしオーナーが現場ゼロで副業に徹するなら、その分の「人件費を追加で10〜20万円出す」必要があり、
利益はほぼ消えるか赤字になります。
【結論】副業で成功するのは「超レアケース」
では、副業で成功しているオーナーは本当に存在するのか?
結論:ごく一部だけ存在します。
その特徴は以下の3つ👇
1. 夫婦や家族で店をまわせる
家族経営ならシフトの穴埋めができるため、オーナー本人は現場ゼロ〜月20時間以内でも運営が可能。
2. 立地が強すぎてバイト応募が途切れない
都市部の駅前レベル。
深夜時給でも応募が来る希少ケース。
3. 本業がフレックス・リモートで時間が自由
本業が時間に縛られない人は、急な欠勤の穴埋めが対応可能で安定する。
つまり、
「副業×コンビニ経営」は条件が揃った人だけができる特殊なスタイル。
普通の会社員には難しいのが現実です。
副業でコンビニを始めた人が後悔する理由
失敗した人の声をまとめると、次の4つに集約されます。
理由1:本業が疎かになり、職場から指摘を受ける
急な欠勤対応で出勤が遅れる、会議中に店舗から電話が鳴るなど。
理由2:利益が少なすぎて副業にならない
店舗利益10万円 → 人件費追加で消える → 実質月収0円。
理由3:メンタルが削られる
深夜の電話、クレーム対応、バイト教育、
「副業なのに24時間ずっと頭が店のこと」という声が圧倒的。
理由4:生活が完全に店中心になる
家族の時間が消える。
土日もシフト管理や発注でスマホが鳴り続ける。
実際の体験者の9割以上が、
「副業では無理。想像の5倍はきつい」
と語ります。
それでも副業で成功したいなら?(現実解)
副業でコンビニを持ちたい理由は、
「不労所得のような収入が欲しい」
「将来的に独立したいから準備したい」
など人によって違います。
その目的を実現するために、もっと現実的な選択肢があります👇
コンビニ副業の代替案(成功しやすい順)
① キッチンカー or 小規模飲食の副業
→ 初期費用が低く、営業時間を自分で選べる。
② 小規模EC(食品・物販)
→ 在庫・利益率の管理が簡単。副業向け。
③ シェア自販機の設置
→ コンビニより遥かに低リスクで、手離れが良い。
④ 既存店舗のオーナー委託管理案件
→ 一部地域で、本部がスタッフを確保してくれる特殊モデルも存在。
コンビニ以外にも「副業向きの店舗運営モデル」は多く存在します。
まとめ:副業コンビニ経営は、ほぼ「やめとけ」
コンビニは、
- 人件費が高い
- 廃棄リスクが大きい
- 24時間稼働で管理が必要
- 急な欠勤対応が必ず発生する
という構造上、副業には向かないビジネスモデル。
ただし、
✅家族で運営できる
✅強い立地を確保できる
✅本業の時間がかなり自由
この「3つが揃った人だけ」が、成功できる可能性があります。
副業で店を持ちたいなら、
まずは本当にコンビニである必要があるのか?
という視点から考えることが成功への近道です。








